ここで見たこと

絵描きのなんでもない日々です。トウキョー周辺。

自信の話

 
 
 
たとえば、虎だとか、
あのテクニカの、金色のヘッドフォンだとか、
薔薇の(ローズの)(言葉の印象)香りだとか、
アンティローザのドロップ型の肩掛け鞄、
ドクターマーチン。
 
おいしいお茶なら、お煎茶、中国茶。
ストール、帽子(とりわけハット)、ブローチ、昨日買ったばかりの眼鏡。
大橋トリオも、スカパラも、レイヴェンも、ピアノジャックも、ランクヘッドも、
丸木スマの絵。
おじいちゃんおばあちゃんのもつ空気、かもす時間。
お洒落をすること、美学を持って生きること、星月夜。
 
みんなが働いているであろう時間に、お日様をカーテンで遮って、気持ちのいいラグや、お布団でごろごろする。
逆転裁判シリーズのキャラクターデザイン、作り込み、
ワイン。
チーズ。
恵比寿の、東京都写真美術館
ひとに触れること、
関わること、
笑いあうこと、
壁を取り払うこと、
緊張をとかすこと、
共通項の話をすること、
考えの相違を共有すること、
違った感想をもつこと、
一緒に卓を囲むこと。
 
土鍋、
革のトランク、
秋冬のSLYの服、
フォークロア柄、
ビレッジバンガード、
野際陽子さん、
透明水彩
紙たち。
月光総画材店の左手クリップ。
カガリユウスケの皮の処理、
秋、
夜明けの空の万変、
立川我や、
〆張鶴の 雪、
柄シャツ、
樹、
苔、
根、
木陰、
京都の伏見稲荷、
姿勢を正すこと、
デコルテがうつくしいこと、
クラシカル、
美容室に行って、丁重に扱ってもらうこと、
『おおきな木』、
野菜スープ、
オリオンビール
誰かと性質が重ならないこと、
スターバックスのヴェンティカプチーノ、
ピアノの音、
毛の生えた動物、
宮沢賢治の詩文、
喫茶店でまったりする、
たくさんの本がたくさんの書架に収まっている様子、
あしながおじさんのおでこローファー、
低燃費少女ハイジ、
うたたね。
 
良い香りを 身の回りに焚きしめること、
無印良品のノーブルなかんじ、
木や革の製品が、馴染んで行くこと、
管楽器のデザイン・艶、
美しいことば、
歩くたび、ロングスカートが足にまといつく感触、
二度寝と、早起き、
ざく切りキャベツと油(オリーブか胡麻)とお塩(おいしいやつ)、
ありがとうの循環をつくれたとき、
時計のない部屋、
言葉をひとが読んでくれること、
思ったものを絵にできること、
煮込む動作、
花束、
鰹のたたき。
 
 
箒でお掃除すること、
お洒落のジャンル分けにふりまわされないこと、
雪のつもった針葉樹の林で寝転がって、ただ空をみること、
刺繍糸の棚、
知らない物語に触れること、
比較検討、
人間観察、
深呼吸、
お白湯。
 

焼き肉屋さんのワカメスープ。
『数の悪魔』。
  



 

 
まだまだ書き足りないのだけど、瞼が落ちてくるのでこのへんで。
 
 
描くこととひとに関わることと、絵を知ってもらうことを続けてさえいれば、認められるという自信がある。
それは、
自分はずっと描いてきたから、だとか、
ひとよりずっと上手いから、だとか、
そういう、自己の絵に依った自信じゃなくて、
私にはすきなものが、たくさんある、という自信。 
 
 
ひとつすきなものや、ことがあるごとに、複数の誰かと同じ感覚をもっている。
すきなものがあればあるほど、その割合は増えていく。
 
共感覚の多さが、私の自信。
こんなに(途方もなくたくさん)同じ感覚のひとがいるんだ、私が『良い!』と思って出した(表現した)ものが、受け入れられないわけがない。って。



その感覚・センスと呼ばれるものを、信頼できる。
恐怖は減って、もっともっと自由に表現できるようになる。
自信でも、持論でも、支柱でもある話。




実際、お気に入りの作品や、とりわけだいすきなものって、黙っていても褒められるんだよね。
 
続けることは、たのしいばっかりじゃないけど、この考えは突き抜けちゃって余地がないから、ずっと気持ち良く続けられるよ。
 
 
話の落としどころが見つからないから、こないだ友人が言っていた言葉。

『絶対 売れないものなんて 無いと思うよ。世界中の全ての人が見れば』





そういうこと!







 
空腹、眠気、幸福。
【虎】