ここで見たこと

絵描きのなんでもない日々です。トウキョー周辺。

羽化したばかりの蝉にそそぐ陽光のなないろの音楽の話

 
 
音楽の話をしよう。 
 
 
霧の向こうの光/扉/触れられない隣 の世界観をもつ、だいすきなバンドが(やむをえず)解散してしまって、
半年以上の歳月を経て、
またちがうかたちで表出した。
 


今日はちょっと私、調子が悪くて、良いこともたくさんあったのだけど、きっと睡眠不足でいろいろと消化する元気がなかった(今日は脳が休息足りてなかったんだと思う)。
 
それでも、新規ビジネスプランの打ち合わせや、預けてる作品に関して問い合わせたいアートショップや、顔出したい場所や、なによりたのしみにたのしみにしていた、上記のバンドの新生ライブがあるから、都内をいちにちふらふらしていました。
後半になって、体調の悪さを自覚して、ああこれ良くないなあ、たのしめるかなあなんて思っていました。

気分は上がらず、ライブは一時間おしてるし、鞄重いし、眠たいし、もうどうしましょ。

最後の出番なおめあてが出るまで、ふたつ好きなバンドもできましたが、なんだかもうだるだるなのね。私が。 
 


 でも、
ワンフレーズ、最初の音、静寂、声、ひかり、それだけで ちがった。

どこか遠いミルキィだった光は、はっきりと実体をもつ七色の光線になっていたし、その透明度ときたら、うまれたての蝉に透けた虹の陽光みたいに、透明で。
どうしたらあんな色をだせるんだろう。
彩度が高くてカラフルで、透明で、でもさわれるの。
セロファンみたいにチープじゃなくて、アクリルみたいにかたくない。
 
ひとを 憧れさせたり、救ったり、かなしませたり、寄り添ったりするだけの質量をもったうただった。音だった。
前よりずっとずっと、近く丁寧に、つたえるうた になっていた。
 
本音と秘めた言葉と、覚悟と、爆発と笑顔と熱意があって、でも計算し尽くされたショウだった、パフォーマンスでも、エンターテイメント、でもなく。聴かせるだけのライブでもない。
 
くるしいくやしいでも爽快だ。どうしたらあんな色をだせるだろう? こんな色知らなかった!
こんなにも『わくわく』させる術を知っている、ひとたちの音楽にもまれて、不調なんて名残すら感じさせずに消えてしまった。



こんなに透明で、多彩で、こんなにも奇跡だった。Menozは浄化の音楽だ。

 
GIZMOの浮世離れも私はだいすきだったけれど、アップライトベースの彼女もすきだったけれど、時間はびっくりするほど進んでた。
Menozの音楽に泣かされた。嬉しくなった。悔しくなった。持ってかれた。言い当てられる感じ。これは 安吾好きのベーシストの成分だろうか? 化学反応。あのコミカルな、真剣な男声が、以前なかった実体感を与えたのはきっとたしかだろう。成分として、素材として。


しかしもう 早く音源が欲しくて仕方がない。はやくどこでも聴きたい。
早くあのきらきらを 身に浴びたい。ってことで来週も行ってきます。
 
 
きらきらしたい。
目がくらむような、でもどうしたって傷つけたりしない、与える優しさじゃなくて、痛んだ優しさのあんな極彩が 私もほしいな。
どうしたらあんな色をだせる? あれを表現できる? くやしいくやしいくやしいこの動かない手!
3月の展示にはとびきりの色を揃えよう。雪解けのあお、すみれ、しろとみずからなるグラデーション!


 
 
ああもうほんとに、今日はいろんないろんな候補をつぶして夜この選択をしたけど、
Menozの初ライブに行ったこと、これが心底最強だ。
尋常じゃなかった。
良かった。ほんとに行ってよかった。彼らがあんな世界を創ってくれて。
 
 
 
 
それにしても『電電街で恋をして』のサビの保具さんのキーボードは反則だろー…!!!

 
 
 
 
 
 
http://www.menoz.jp/

 
 
 



ごーごーさんとひかるちゃんが覚えててくれてうれしかった^^