田舎なこと
どのつく田舎にいます。
水がおいしいので なんでもおいしいです。
お茶はとりわけおいしいかな。
ひとびとに複雑さはあまりない。
(内実はどうか知らないが、明快に見えたり見せたりしている)
空がとびきり、広い。
植物は場所を問わず在る。
ひとが侵していない、ものすごい光景がある。
ぼうっとする時間がたくさんある。
夜は眠る。
自然があって自然であることが、ここの特質で、そういうものと共につくったものと、
都市においてつくったものと、状態やベクトルは変わってくんだと思う。
でも私は、ここにずっといられる性質を持っていないから。
ここだけのものを享受して、
ここだけであることを讃歌して、
ここだけにしかないよって誇ろう。
空気と水と、視点をつくらない すべてが注視に耐えうる世界を、自分の素材にして、
代謝したものを補塡して、
変わった思考でここをみて、
気付かなかったものを溶け込ませよう。
きっとそのためにここに来たんだ。
どこにいたって、『ここにしかない』を大切にして、
いつであっても、『いまがいちばん』であろう。
ありがとう いとしい土地。