壺
壺を叩いてきました。
Twitterで多分随分前から相互な話したことはなかった人が主催している「へんてこ楽器遊会」というイベントに行ってきました。なんと50回目だそうで! 何回か前に知って面白そうだなーと思っていたのでした。
壺。
「ガタム」という南インドの伝統楽器で、「太鼓」に属するそうです。枠に膜状のものを張ったものだけが太鼓じゃないんだね…!
見た目も触り心地も素材も完全に素焼きの壺なのですが、そして実際に叩き方を教えてもらうと分かるのですが、叩ける人が叩くと完全に「かっこいい楽器」…! 壺が…!!
叩き方を教えてもらって叩いてきたのですが、ある手が骨を打ち付ける手でめちゃめちゃ痛い。
でも鳴ると嬉しいのでやめられない(壺が、鳴るので。壺が…!)。
これでも一部で本当にいろんな楽器があったのですが、途中からガタムに取り憑かれてしまいずっと壺を抱えて指を叩きつけてました。
新しい何かに夢中になる、というのが久しぶりな気がして「音が出ない」も「音を出そうとする」も「音が出る」も本当に気持ち良かった。夢中。
あとこれは良質な新体験の度毎度思うのですが、人を何かに導くのがうまい人は教えるのが上手いし、教えるのがうまい人は褒めるのがとても上手い。
明言化して、どんどん褒めてくれるので、楽しさが増してもっと出来るようになりたくなる。
それではまったものがいくつか…あります…。褒め上手は鬼火だしジャック・オ・ランタン……。凄い…。
楽器がいっぱいある集まりって相対的に演奏が上手な人が集まりがちで、それによって指向性がテクニカルになるので、
とろくて複数の早い動作こんがらがりがちな自分には引け目も幾分感じるイメージがあったのだけど、
そういう知っていた前例とは全然違う、ひたすら「音が鳴るってたのしい!」「これも楽器でたのしい!」という会で、しかも50回もやった上でその性質を保っている(行き着いた…?)のは大変稀有で素晴らしい会だなあと思いました…。行って良かった……。
人生で壺を叩くのが楽しい、もっと叩きたいと思う日が来るとは思わなかった。人生はユニーク…。。
しかも年間10日も着ないようなブラウンベースの色をたまたまメインカラーにしていた日に、素焼きの壺、ちょっと運命的ですらある。
良い夜でした。