表現はものみなひとの夢。 - 『風立ちぬ』感想
『風立ちぬ』を観てきました。
なにはさておき、
ドイツの夜の車のヘッドライトの描写
高原の朝の雪面の照り返し
この描写がほんとうに見事でした。
うつくしい。
映画全体は、ひとの夢をみているような映画だったなあ。
さしずめ映画の中の夢は、作中作ではなく夢中夢ってところでしょうか。
でも、表現はきっとみんなそうなのだろうなあ。
小説も音楽も映画も舞台も詩もゲームも漫画も噺も舞踏も大道芸も会話も料理も建築も絵も、
それは誰かのうつくしい、残酷な、精緻な、すてきな、えげつない、色鮮やかな、色彩に乏しい、やさしい、醜い、夢のかたちなんだろう。
誰かの夢がが観たいから、ひとはお金と時間を払ってそれをみるのだろう。
「うつくしいゆめだ」
それはなんてうつくしい言葉なのだろう。
(2013/8/2)