なんだかわからないひと
大概の物事・事象・相手取る感情は、
ばさばさと決めて、必要があれば組み直して、
選択も断言もできる。
すきだきらいだ・すきだったきらいだった・知りたい知りたくない・知らない興味もない・もっともっと知りたい・近づきたい離れたい・得意だ苦手だ・もっと、ちょっと。
あまり困ることってない。
大概は対応を決定できる。
ままならないことにはままならない対応をしたらいいんだ。
でもひとりだけ、
なんだかよくわからないひとがいて、
困るのだ。
なんだかよくわからないものは、
なんだかよくわからないから、困る。
二極化は力強いけど子供っぽくて、
受け流しは易しいけれど不誠実だ。
バランス良く持っていたいと思うし、
それらはそれぞれ、対象への誠実度合いや、自己への真摯さに合わせて発揮されれば良いと思う。
友人というにはよそよそしくて、
恋人というにはあまりに遠く、
戯れでも家族とは表せなくて、
知人というには共にいすぎた。
くされ縁というには張りつめていて、
愛というには隠されすぎている。
「ない言葉」でしかあらわせないんだ、多分。
こうして、欠如や不在でしか表明できないように。
なんだかよくわからない。
いろいろあったけど、
基礎や基盤や下地が崩壊して廃墟じみているのかも、
卵の薄皮や殻やカラザが生成されたのが今までで、いまやっと一個体として固まりはじめたものなのかも、
なんにもよくわからない。
無視できないからたいせつなのかもしれないし、
無視できないから天敵なのかもしれない。
よくわからない。
よくわからない、稀有な感情の話。
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(なんで今夜こんなものを書こうと残しておこうとおもったのかも、よくわからない。)