2012-11-07 霧の町 365 考えごと 友人宅の帰路、 道は真っ暗で真っ白でひどくぼけている。 シンクの底のドライアイスみたいに、 まわりぜんぶは白く沈んで、 遠く光の輪郭だけが伸びている。 通りすぎる車との距離も曖昧に、 白の黄の青の赤の光だけが、ただただ広がっていってた。 自転車を漕ぎ進んでも、簡単に場所を見失ってしまえる。 霧の底の夜の町は、 どこか知らない町とすり替えられたみたいだった。 (2012-11-7-深夜)(2012-11-8-朝記)