ここで見たこと

絵描きのなんでもない日々です。トウキョー周辺。

ああそうか百合が咲いたのだ。


仕事の初日が終わり、家に帰った。
疲労は、未知の場所でなんとか一日をやりおおせた、という達成感と入り交じって心地好く、気だるさもまた嬉しいものだった。
 
一人の部屋に残る怠惰や清潔の気配も、夜の空気に混じってぼんやりとしていた。
先週末、昨年度の最後にもらった花束をいけてある一角の、様子がなんだかちがうようだった。



 

ああそうか百合が咲いたのだ。
溶け込むような稀薄さの蕾からは想像できない、艶やかな百合が花弁を広げていた。
そうしてようやく、4月のはじめ、今年度最初の月曜日、4月2日を意識した。
ああそうか。ここからいろいろとはじまるのだ。 
 
 


(記憶メモ)