ここで見たこと

絵描きのなんでもない日々です。トウキョー周辺。

深夜-早朝

 
 
 
描くのは 恍惚。
描くのは 充足。
描くのは 官能。
描くのは 安楽。
描くのは 悦楽。
描くのは 妄念。
描くのは 性質。
描くのは 消化。
描くのは 昇華。
描くのは こうふく。
 

 
 
紙のなかにしか 安息がみつからないから 必死で補給してる。行き着こうとしてる。自責の声が聴こえないところ。
 
描くのは気持ちが良い たのしい。
 
そこでだけ、それでだけ。
まだどこかで悪あがき、視線で道を捜してる。
目を奪うのも、目を逸らすのも、紙の中。
 
いつかの色や いつかの線が 先にきっとあることが救いで
だれかが喜ぶことや 笑うことが足場で
うしなうことや 手に入らないことが 骨組み。
 
あふれかえる色を私の秩序でとじこめること。
 
ほんのすこしの煌めきたちで 節目と過去をつくってく。昂揚と灯りをつくってく。
 
 
 
そのうえでだけ、そのなかでだけ、いちばんきれいに じゆうに じぶんでいれる。いちばん呼吸の楽なとこ。いちばん肩の軽いとこ。

 
 
 
引き留めるものを紙上に写せたら きっともっとずっと ほんとうに 楽になる。
把握も認識も転換も置換も転移も足りない。
  
すこし狂えたら 非凡になれるかな。
何度も繰り返すから 特別だったら平気かもって 確証ない望みだって ほしいよ。
声も記憶も繰り返すから。あるだけ苦しいものだから。
 
 
もうすこし、ほんのすこし、枷や重しや抵抗を、なくしたいと思う。せめて紙の上でだけ。 
いつか亡くなるまえに 脳裏のきれいを 移したいと思う。ずっとずっと忠実に。 
 
 
 
 
 

 
 
 
眠ります。
展示告知:http://d.hatena.ne.jp/knnl-ai/20110201