99

99 って何かすてき。

調和に至る前の複数。
記憶されない特別。

たくさん　あつめた
なくなってしまう気がして　もうひとつに手を伸ばせなくて
そんなことないよって　へいきな顔　素知らぬふり
　
かたちが変わったら　自分じゃなくなるかも
もうひとつ　くわえたら　かたちが変わってしまうかも
半端ものは　次に先に進めないらしい　なんて
大人ぶったおとなの　噂話
身震いの 99
　　
こんなにあつめたけれど　はじまりの方が　みえないな
ほんとに　あるのかな
そんなこと　あったのかな
そんなひと　いたのかな
こんな数　途方もないよ　って
半端ものは　ないもおんなじ　だって
無垢なふりしたこどもの　お伽噺
眼を瞑る 99