ここで見たこと

絵描きのなんでもない日々です。トウキョー周辺。

考えごと

縒り糸

明滅する暗闇の中に、 縦に糸が一本。 ある種の規則性を伴いながら、 太さも色も素材も含んでいる水分量も刻々と変化している。 時折、 空間すべてのてんでの方向で、 おなじく独自の規則や法則や嗜好によって変化している糸と、 規則的に、 或いは不規則に…

風邪と、【大人になるってこと】。

手帳を開くと、半分をとうに過ぎていた。 買ったばかりの12月に、 わくわくとして開いたまっさらの手帳は、 さて穴を開けずに書ききれるかしらと、 継続に臆すほどだったのに。 いまや挟んだ紙切れと、 あちこちのページにざわめく付箋紙たちと、 綴られたイ…

高速道路と雨のこと

高架や高速道路、工場がすきなひとの気持ちが最近判ってきました。 機能に注力してつくられたものもの、 その大きさと無骨。 工場はほんとうに工場のマークのかたちをしていた。 連なる斜め屋根のぎざぎざ。 空にまたがる大きい道路、 橋を支える均等配置の…

息つくように描くことがすき

お久しぶり、です。もう6月も終盤。 先週から喉主体の風邪をひいていて、 これがなかなか、つらい。 一日おきに寝込んだりしていた。 学生時代あまり、というか一切病気をしない、 といいきっていいくらい丈夫だったので、 社会人5年目になるというのに、 い…

絵を描く

いま新しく下ろした筆、\1,300。 下ろそうとひっぱりだしてきたペインティングナイフは\1,800。 これだけじゃないんだけど、 “彼女におくられた画材”ってのが、たくさんたくさんある。 それはもう、大きめの段ポールいっぱいに届いたのだ。 もう、いつか、の…

【“I HUB.”】

ハブみたいなひとになりたい。 酒と音楽と言葉遊びのすきな、年上の粋な友人とあるとき話していて、 私は、ハブになりたい、って言った。 世の中にはいっぱいすてきなものがあって、 私は挙げ連ねられないほど、あれもこれもすきだ。薔薇の神秘すら感じる精…

本好き嫌いに関わらず、ぜひに読んでほしいなあと思ったおすすめ本

最近感嘆した書籍を挙げておこうとおもう。 これはぜひとも、皆みるべき、知られるべき、というような。 『眼鏡を買いに』 眼鏡を買う、知るビジュアルブック。 千差万別の眼鏡の登場、 ひとつの眼鏡をいろんなひとがかけたらどうなるのか、という写真、 眼…

煙草でも吸えたら恰好ついたろう

野球場で薔薇をみてきた。 獅子座たちは仕事で悩んでいるねって会話をして 鶏のカレーを食べた。 シンクで黒くて小さなまるい虫が水にとらわれてもがいていた。 にんじんの皮ですくって 窓から夜の黒に放った。 安寧や穏当に不安や不穏をかぎとる 揺れるジェ…

最近あなたなにをしてるのよ、からはじまる「そういうこと」の話

最近あなたなにをしてるのよ、ってことになると思うのですが、 ここ一年で展示スパンもすっかりひろがって、 ブログもTwitterも料理だライブだ読書だおでかけだって ろくろく描いてないじゃないかって 思われているんだろうなって 随分前から思っております…

それがぜんぶつながるから

すべては連綿と続く言葉と行動の海の一滴で、 だったら私は自分と絵に良いと思うことだけをやっていこう。 (15176)

(!)(!!)(!!!)

あたらしい職場で働きはじめてわかったこと。・場所の恰好良さ、全体の整合性(主によるなにがしかの法則)、ゆったりとした空間(パーソナル・スペース)、使い勝手の良い道具たちはパフォーマンスとモチベーションを多いに上げる。 ・苦手と思っていたもの…

ああそうか百合が咲いたのだ。

仕事の初日が終わり、家に帰った。 疲労は、未知の場所でなんとか一日をやりおおせた、という達成感と入り交じって心地好く、気だるさもまた嬉しいものだった。 一人の部屋に残る怠惰や清潔の気配も、夜の空気に混じってぼんやりとしていた。 先週末、昨年度…

感覚フルスロットル

銀座でOTAMA TONE展、 竹橋でポロック展、 新宿三越のジュンク堂閉店フェア、 永田町の国立図書館、 星月夜の神社の白梅・紅梅。 あれやこれや観て参りました。 金曜夜くらいから、感覚フルスロットル、なにをみてもとんでもない感受、ばしばしあれこれ入っ…

『楽器の博物誌』一部引用ツイートまとめ

(2012/3/18)(以下引用の際のツイートコピペ) 今日読んだ本がかなり興味深かったので引用。 『民族には大きく分けて、狩猟民族、漁労民族、農耕民族と遊牧民族がありますが、楽器の場合には材料的な意味ということが非常に大切ですね』 『今、弦楽器と言…

はっさく

はっさくを食べたいただきものの三つめのはっさくは、これで最後になってしまった くだものを食べるときによくやるし、思い出すのが、アメリカの初等教育だ なにか(たとえば林檎を)食べる前に、よく見て、触れて、舐めて、嗅いで、対象をよく観察すること …

ゼリー工場

『だんだんぐるりが固まることってゼリーみたいなもんさ』と友人は言って、それはなんてぴったりな言葉なんだろうと私は思った。 なにかを選んだとき、なにかの指向性を捨てていて、 輝かしいなかにいるとき、暗がりにひそむ煌めきを見逃していたり、するの…

いつからか ずっともやもやもだもだしてたけど やっとみつけた! あのわくわく 理由もない根源 寝ても覚めても 繰り替えしくりかえす とりあえず いっぱいつくろう 現していくことの希求 表していくことじゃなくってさ 黙っていても時間がなくてもやってしま…

映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』と×.11

映画を観ました。 先週かな。 ずっと観たかった『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』。 五感ぜんぶで感じるちっぽけ、確かさと、喪失に至るまで。 すきな映画だった。 カモメの声がつよい、視線を映す時間が長い、感覚にクローズする映画だった。 “…

この一瞬になにを呑みこんでいくのかの話

何かを選ぶとき何かを選べずにいる。 身体と時間を合わせたとき、選べるのはひとつで一択で、 身体と時間を合わせるってことは、機会と衝動の照準を固定することだね。 開示することと秘めること。 話すことと話さないこと。 出て行くことと留まること。 食…

おじいちゃんの喫茶店

おじいちゃんの喫茶店が好きだ。 もとより喫茶店や、カフェでたらりとした時間を過ごすのはすきなのだが、経営しているのが男性で、老人となると、これはもうとんでもない空間になる。 おばあちゃんもおじいちゃんも、血のつながりをものともせず好きだ。相…

味噌玉

味噌玉をつくった。 味噌玉というのはいわゆるかつての“兵糧丸”の一種で、ざっくり言ってしまえばインスタント味噌汁の原型だ。 本で得た淡いつくり方の知識だけが薄ぼんやりと残っていて、それが今月に入ってからずっと思われていた。 やろうやろうと気にか…

洞窟式湯船

電気を消して湯に浸かっていた。 雨と遠雷の鳴る音源を、防滴スピーカと共に持ち込んで、浴室の角に置いて反響させる。 換気扇は消して、扉をすこし開けておく。続きの間の電気もつけていない。 壁に据え付けの浴槽の角には、小さな明かりを置いていた。我が…

友人、なんたることだろう

既存の基盤が揺らいで まあどうしたものかって とりあえず相談でもしましょうか、って思ってた あのひとやこのひとに逢う予定や 急遽逢うことになったりしたので 何をきいてもらおうって考えてさ 久しぶりもまた逢ったねも 逢ってみるとなんともたのしいばっ…

へんてこ

へんてこ がいっぱいあつまって なんだか いいかんじになる。 へんてこ って「普通」と大して変わらない 「普通」 ってなんだかわからない へんてこの方が 実体のあるかんじ するんだ。 誰だって近づいたらへんてこ それを見せてくれるひととは仲良くなれる…

ほしいもの。

CA4LAのフェルトハット。 出西窯の藍の器。 しゅろの箒。 マリンバ。マンドリン。 防水の家庭用プラネタリウム。 ワッフル状の革のブックカバー。 体育館の床面積くらいのキャンバスと、悠々使える絵の具の山。 使い勝手の良いワンピース。 大きさも、形もポ…

水瓶座の太陽/獅子座の満月

なんだか調子、悪。 なんなの…。 …と、最近思っていました。aiです。こんばんは。アドーブ・イラストレーター、ではありません。 ぬくぬく長風呂をして、パックしながら書いてます。めずらしい。もちもち。 白湯おいしい。 スープマグ一杯の白湯呑み終わる頃…

ちっちゃなメンテナンス

私が弱った。 友人が恋人と諍う。 あのひとの笑顔が減った。 やる気というのは行動についてきて、たとえば旅を、たとえば描くことを、たとえばおいしいものを食べたいと思うことを、それぞれすればするだけ、もっと が生まれる。 だからやる気がでなかったら…

世界へ没入する集中力

ファンタジー小説を読み難くなった、というのは先週くらいに思ったことで、お茶を呑みながらぽろっと友人にこぼした。 見知らぬ世界をまるごと知っていく。決まりごとや、信心や、慣習や、文化や食事や考え方、生活の骨子。地球にない概念や、機構。 そうい…

気になるものまとめ

気になるものぜんぶ。 *『外国人がみた日本という国』 http://glover.jp/2012/01/22/1481?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e5%25a4%2596%25e5%259b%25bd%25e4%25ba%25ba%25e3%2581%258c%25e8%25a6%258b%25e3%2581%259f%25e6%2597%25a5%25e6%…

黒い器

『黒い器に緑茶って、とってもうつくしい。なにをいれても真っ黒で、なに色の液体かもわからなく見える器だけど、みどり色冴える熱くておいしいお茶を入れたときだけは、ちらちらした茶葉の欠片と煙みたいなみどり色が、こんこんと底からわき上がってくるみ…